大会企画シンポジウムⅢ

テーマ「保育の場で子どもの遊び心をはぐくむ」
企画・話題提供:富田 昌平(三重大学)
話題提供:岩附 啓子(三重大学(非))
田中 浩司(首都大学東京)
指定討論服部 敬子(京都府立大学)

遊びに多種多様な効果があることは、今さら言うまでもない。しかし、一般的に遊びと呼ばれるような活動に従事すれば、それすなわち遊びかと言えば、そうではない。遊びは、遊びそのものではなく、遊びとともに揺れ動く遊び手の意識や態度、いわば「遊び心」の中にこそ見出されるべきものである。遊びの中核的要素は「楽しさ」であるが、遊びと学びとが密接に語られるようになった昨今、遊びは発達的意義のために「いかにも」なかたちで提供されることが多くなってはいないだろうか。本シンポジウムでは、保育の場で子どもの遊び心を育むにはどうしたらよいかについて、ともに議論したい。

プロフィール

富田 昌平(とみた しょうへい)
三重大学教育学部教授。博士(学校教育学)。広島県出身。広島大学大学院教育学研究科を単位取得退学後、山口芸術短期大学、中国学園大学を経て現職。専門は乳幼児心理学、保育学。主な研究テーマは、子どもの想像力とファンタジーの発達、子どもの遊びと指導・援助など。主な著書に、『幼児期における空想世界に対する認識の発達』(風間書房)、『子どもの心的世界のゆらぎと発達』(分担執筆、ミネルヴァ書房)、『子どもとつくる2歳児保育』(編著、ひとなる書房)、『確かな感性と認識を育てる保育』(共著、新読書社)など。

岩附 啓子(いわつき けいこ)
三重大学教育学部非常勤講師。三重県出身。日本福祉大学女子短期大学部保育科を卒業後、三重県津市の公立保育士として35年間勤務。1987年に河崎道夫氏との共著で発表された『エルマーになった子どもたち』(ひとなる書房)は保育現場で大きな反響を呼び、りゅう、鬼、河童、忍者などの架空の想像物が登場する探険遊びが全国で実践されていく契機となった。現在は大学で教鞭をとる傍ら、地域の園で絵本の読み聞かせ活動を行っている。その他の著書に『シナリオのない保育』(ひとなる書房)、『まいにちたのしいごっこあそび』(分担執筆、ちいさいなかま社)など。

田中 浩司(たなか こうじ)
首都大学東京准教授。博士(教育学)。兵庫県出身。東京都立大学大学院人文科学研究科を単位取得退学後、福山市立女子短期大学、福山市立大学を経て現職。専門は発達心理学、保育学。現在は、保育者の専門性形成に同僚性がどのように影響しているのか、幼稚園でのフィールドワークを通して研究している。保育問題研究会会員。実践者と共に汗を流す研究者を目指し、研究会の運営に携わりながら、実践的研究をすすめている。主著は、『集団遊びの発達心理学』(北大路書房)。

服部 敬子(はっとり けいこ)
京都府立大学教授。奈良県出身。京都大学教育学研究科博士後期課程を単位取得退学後、日本学術振興会特別研究員、岐阜大学を経て現職。専門は発達心理学、障害児保育。主な研究テーマは、「気がかり」な子どもたちとともにある集団づくり、保育者の集団づくり。保育問題研究会会員、京都保育問題研究会『保育びと』編集長。主著に、『人と生きる力を育てる~乳児期からの集団づくり』(共著、新読書社)、『子どもとつくる1歳児保育』(編著、ひとなる書房)、『若手保育者が育つ保育カンファレンス~悩みとねがいに寄り添う園内研修』(共著、かもがわ出版)など。